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2011年3月17日 (木)

「天皇陛下の三陸巨大震災に寄せる御言葉」考

2011(平成23).3.16日、天皇陛下が、三陸巨大震災の被災者や国民に向けたビデオメッセージを発表した。天皇陛下がビデオで国民に呼びかけるのは初めて。御言葉の全文は次の通り。

 この度の東北地方太平洋沖地震は、マグニチュード9・0という例を見ない規模の巨大地震であり、被災地の悲惨な状況に深く心を痛めています。地震や津波による死者の数は日を追って増加し、犠牲者が何人になるのかも分かりません。一人でも多くの人の無事が確認されることを願っています。また、現在、原子力発電所の状況が予断を許さぬものであることを深く案じ、関係者の尽力により事態の更なる悪化が回避されることを切に願っています。

 現在、国を挙げての救援活動が進められていますが、厳しい寒さの中で、多くの人々が、食糧、飲料水、燃料などの不足により、極めて苦しい避難生活を余儀なくされています。その速やかな救済のために全力を挙げることにより、被災者の状況が少しでも好転し、人々の復興への希望につながっていくことを心から願わずにはいられません。そして、何にも増して、この大災害を生き抜き、被災者としての自らを励ましつつ、これからの日々を生きようとしている人々の雄々しさに深く胸を打たれています。

 自衛隊、警察、消防、海上保安庁を始めとする国や地方自治体の人々、諸外国から救援のために来日した人々、国内のさまざまな救援組織に属する人々が、余震の続く危険な状況の中で、日夜救援活動を進めている努力に感謝し、その労を深くねぎらいたく思います。

 今回、世界各国の元首から相次いでお見舞いの電報が届き、その多くに各国国民の気持ちが被災者とともにあるとの言葉が添えられていました。これを被災地の人々にお伝えします。海外においては、この深い悲しみの中で、日本人が、取り乱すことなく助け合い、秩序ある対応を示していることに触れた論調も多いと聞いています。これからも皆が相携え、いたわり合って、この不幸な時期を乗り越えることを衷心より願っています。

 被災者のこれからの苦難の日々を、私たち皆が、さまざまな形で少しでも多く分かち合っていくことが大切であろうと思います。被災した人々が決して希望を捨てることなく、身体(からだ)を大切に明日からの日々を生き抜いてくれるよう、また、国民一人びとりが、被災した各地域の上にこれからも長く心を寄せ、被災者とともにそれぞれの地域の復興の道のりを見守り続けていくことを心より願っています。

 要旨を確認しておく。1・一人でも多くの人の救出、2・事態の更なる悪化の回避、3・食糧、飲料水、燃料などの調達による救済を要請している。次に、被災者の自力自活の姿勢を賛辞している。次に、自衛隊、警察、消防、海上保安庁等々の公務的挺身活動、諸外国の救援隊、国内のボランティア組織の労を謝辞している。次に、世界各国の元首からの見舞い電報に御礼している。最後に、日本国民の一億一心の復興を呼びかけている。

 平成天皇のこの御言葉は素晴しい。この文章を平成天皇自身が書き上げたのか、ライターがいるのかどうかは分からない。しかし、一党一派に偏せず全体を満遍なく見渡し、それぞれの要点を明確にし、且つどういう方向に舵取りして行くべきか指針している点で申し分のないメッセージとなっている。我々は、この御言葉を噛みしめるべきである。尊く拝するべきであろう。


 れんだいこがかって属した左派者の中には、天皇と云うだけで打倒対象、批判対象にしている者も少なくなかろう。しかし、れんだいこが反論しておく。天皇制は既成の左派理論では解けない。日本の歴史が育んだン千年来の制度であり、歴史財産であり、護持すべきものである。特に「上が下を思い、下が上を思う王朝楽土」を志向している点で出色のものとなっている。
 諸外国の諸王朝にして、ここまで「上が下を思い、下が上を思う王朝楽土」を志向している例はないか少ないのではなかろうか。それらの王朝は、ネオシオニズム式西欧革命の中で次々と打倒され共和政治に移行した。或いはネオシオニズム勢力に籠絡され変調利用されて今日に至っている。その時勢下で、奇しくも日本の天皇制だけが辛くも維持されて今日に至っていると考えるべきではなかろうか。
 今その皇室が危機に瀕しているいるのは衆知の通りである。これを安易に慶賀する者はネオシオニズムに籠絡された徒輩に過ぎない。そう考えるべきである。これを論証する機会は別稿に譲る。

 興味深いことは、平成天皇は、明治天皇から始まる近代天皇制系譜の中で大正天皇に近いことである。世上では明治天皇、昭和天皇の評価が高く、それぞれ誕生日が祝日化されている。それに比して大正天皇は受難の天皇であり、大正天皇だけ記念祝日化されていない。それは何故か。
 大正天皇は皇位継承後数年にして押し込められた。その理由は、当時のネオシオニズム勢力の仕掛ける好戦的な国家主義化に抵抗したからであった。それ故に脳病を理由に幽閉された。事実は、大正天皇は英明であり、英明である故にネオシオニズム勢力と確執した。これが真相である。この真相を隠して脳病論を吹聴したのが左右両翼の理論家どもであった。この虚構を剥がさねばならない。

 れんだいこが見るところ、平成天皇は、この大正天皇に親和している。親和とは最も近いと云う意味である。その能力が大正天皇に及ぶかどうかは別の問題であるが、大正天皇が目指した天皇の在り方、皇室の在り方を継承しているように思える。それは象徴天皇制であり、たまたま戦後憲法の規定に合うものとなっている。天皇の国事行為がより少なくなれば、より理想に近いだろう。
 そういう意味で、象徴天皇制は平成天皇をして初めて具現していると窺うべきだろう。日本悠久の歴史における皇室の主流は、この象徴天皇制である。してみれば、平成天皇の御代になって初めて本来の天皇制を確立している感がある。ここへ来て皇室の雲行きが怪しいとすれば、せっかく具現化した象徴天皇制が再度危機を迎えていると云うことになる。かく認識したいと思う。これを論証する機会は別稿に譲る。

 日本の天皇制が今後どのように推移するのかは分からない。願うらくは、こたびの天皇談話のように国と人民に温かい眼差しを見せる適宜なメッセージを送り得る主体として存続して欲しい。れんだいこは、かくみなし受け止め、一億一心の呼びかけに仲間入りしたいと思う。

 2011.3.17日 れんだいこ拝

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コメント

今上天皇と呼ばれたほうがよいのでは?
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BB%8A%E4%B8%8A%E5%A4%A9%E7%9A%87

投稿: 通行人A | 2011年3月17日 (木) 22時33分

私も大正天皇毒殺論に頷く者です。
そして昭和天皇は天皇の歴史上空前絶後前代未聞の駄目為政者であったとも考えています。

投稿: 通りがけ | 2011年3月18日 (金) 00時16分

「死んで花実が咲くものか。生きてこそ過ちを正せる」
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自衛隊の海上給油艦で重油を被災地へ給油せよ (通りがけ)
2011-03-18 02:37:30
タイトルどおり
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新たなヒバクシャを生むな。過ちを繰り返すな。 (通りがけ)
2011-03-18 02:38:49
「新たなヒバクシャを生む「過ち」を改めよ」

米軍人も自衛隊員も人の子、中性子線のあふれる死地へ行けと誰が命令できるのだろう。
もはや誰も近づくべきでない。

今は半径100km以内に生きている人たちを皆一人残らず安全な別の土地、交通も衣食住も通信も医療も集約的に迅速にできる米軍基地施設自衛隊基地施設へ緊急収容保護することである。

現在のように事故原発周囲地域住民に物資も供給せず屋内に閉じこもらせる実質的外出禁止令をだすことは大量殺人(未遂)行為であることを政府は認識しているのか。人智の及ばぬ原子炉事故でもし大量のプルトニウム含む核物質が大気中に放出され黒い雨となって降り注いだなら、避難のための移動を禁じた政府によって大量のヒバクシャが生まれ、棄民待遇を強いられたことになる。
現政権の政策は非人道政治のきわみである。ヒットラーの民族浄化政策をすらしのぐ人類含むすべての生命に対する最悪の犯罪であると考える。
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ヘリで注水ホース先端を原子炉建屋内に敷設してすぐに退避し遠隔注水せよ (通りがけ)
2011-03-18 02:42:21
タイトルどおり
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遠隔操作の巨大クレーンで注水ホース先端を各原子炉建屋内に設置するもよし (通りがけ)
2011-03-18 02:50:07
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設置できて連続注水開始できたら後は運を天にまかせて総員100km外へ退避すべきである。

投稿: 通りがけ | 2011年3月18日 (金) 03時36分

 昭和天皇は皇太子時代の1921(大正10)年、半年間の欧州歴訪の旅に出発、外遊しています。その後の動きから見て摂政就任の準備行為であり、国際金融資本帝国主義を操る奥の院への顔見せ興業だったと思われます。帰国後、大正天皇が押し込められ、摂政になり、大正天皇崩御後、昭和天皇として即位します。深いところで、国際金融資本帝国主義と繫がっておりエージェントだった可能性があります。この線のつながりが、敗戦後も延命した理由の一つとして考えられます。れんだいこは、そう推論しております。但し、こういうところは歴史の表には出て参りません。

投稿: れんだいこ | 2011年3月18日 (金) 11時57分

れんだいこさんこんにちは。少し意見をお伺いします。田中角栄元首相は、もし首相在任中に東北地方太平洋沖地震のような災害が発生した時には、どのように対処していたとお考えになりますか。田中角栄氏は、常日頃から地震が起きた際の対処方法を考えていたと思います。私の考えでは、地震発生後、1時間も経過しないうちに方針を立てて、首相官邸で記者会見を開き、例の早口のダミ声でマスコミ及び国民の皆さんに方針を述べる、すぐに災害対策本部を設置して、国会での予定を当分中止又は延期、自分の考えに背いた者は即刻処罰する。そして政府専用の飛行機又は、ヘリコプターをチャーターして現地を視察して被害状況を把握する。その後県知事と面会して自分の方針を伝え、県知事の要請を聞く。最近のように災害発生後、数日経過してから現地を視察するなどという、そんな生やさしい事はしないと思います。これが私が思う田中角栄氏の地震が発生した時の対処方法ですが、れんだいこさんはどのようにお考えになりますか。ぜひ教えて下さい。よろしくお願いします。

投稿: nyunao | 2011年3月18日 (金) 18時30分

 nyunaoさんちわぁ。角栄が居たらどう対処したかと考えることは有意義ですね。オイルショックの際の対応が参考になります。かの時、狂乱物価と重なり日本は大混乱しました。今思うに、非常に有能な手綱さばきをしたように思います。問題の急所に手を入れて、それぞれの根本的立て直しに向かいました。

 地震に対しての対応は史実にはありませんので推測になりますが、地震災害と原発災害を識別区分し、それぞれに有効な対応を迅速且つ的確にしたと思います。地震災害に対しては被災者の救援と街の復興青写真の策定に入ります。各省全機関をフル稼働させたのは云うまでもありません。

 原発災害に対しては、為すすべがなかったかも知れない。とはいえ被害の最小限化へ向けて全知全能傾けたと思います。他方で、被災者に事情を説明し疎開を促し、疎開先の確保と手配に向かったと思います。1週間あれば過半の人が移動したと思います。

 次に原発の爆発が押さえられるのか、爆発するのかの見極めに判断力を高め、それぞれの場合に必要な策を講じたと思います。どちらの場合でも50キロどころか100キロ辺りまで住民移動させたのは間違いありません。およそ以上のように思います。

 留意すべきは、経済活動の動脈が壊されないよう常に配慮していたと思われます。菅派のやっていることは反対で、経済活動の動脈をズタズタにしようとしている気配が認められます。この方面の手当ては異常に素早いです。オカシナことです。

投稿: れんだいこ | 2011年3月18日 (金) 20時35分

緊急避難
>>http://c3plamo.slyip.com/blog/archives/2011/03/post_2004.html
さんへ書き込みました。

放射能に対し不死身の人間などいない。
もう今となっては決死の行動はやめて、最低限の注水放水設備を自動化して設置できたらそれ以上の被曝を避けていったん退却・100km総員退避(緊急性に鑑み住民全員を米軍基地自衛隊機地へ収容することが必要)して遠巻きに現場の様子を見るしかない。

投稿者 通りがけ : 2011年3月19日 07:35

具体的には、

福島空港、近辺自衛隊機地、茨城空港、自衛隊百里基地へ避難住民を自衛隊警察の誘導で集まってもらう。

避難民は家の権利書と運転免許、保険証、預金通帳と現金だけを持って(肌身離さぬよう)家の電源ブレーカーを落として戸締りしてから集合場所へ向かう。

集合場所へ自衛隊兵員輸送機、米軍兵員輸送機を全国各地(主に中四国から沖縄までの西日本の基地)から飛ばせて各基地までピストン輸送する。

放射能難民の緊急避難方法はこれしかない。

投稿: 通りがけ | 2011年3月19日 (土) 08時16分

「放射能は手強い。いったん退却して現存の衆智を集めて事故原発に対して反撃しよう。感情的な責任追及など時間の無駄でしかない。」


放射能に対し不死身の人間などいない。
もう今となっては決死の行動はやめて、最低限の注水放水設備を自動化して設置できたらそれ以上の被曝を避けていったん退却・100km総員退避(緊急性に鑑み住民全員を米軍基地自衛隊機地へ収容することが必要)して遠巻きに現場の様子を見るしかない。
 

具体的には、

福島空港、近辺自衛隊機地、茨城空港、自衛隊百里基地へ避難住民を自衛隊警察の誘導で集まってもらう。

避難民は家の権利書と運転免許、保険証、カード類、預金通帳と現金だけを持って(肌身離さぬよう)家の電源ブレーカーを落として戸締りしてから集合場所へ向かう。

集合場所へ自衛隊兵員輸送機、米軍兵員輸送機を全国各地(主に中四国から沖縄までの西日本の基地)から飛ばせて各基地までピストン輸送する。

放射能難民の緊急避難方法はこれしかない。

日本の国土は狭いし、東北道がつかえなくなると他の被災地復興にとって大打撃だから50km~75kmでもよかろうけどね。

とにかく冷却をやれるだけやったらこれ以上の有為な人材の無為の損失を避けるため遠隔操作の無人の冷却装置とモニターを残しいったん退却して、戦況を再分析してから次の対放射能戦略を立て直すべき時機である。東電の優秀な技術陣にもおおいに知恵を出してもらおう。冷静に見て、いまは感情的な責任追及論などしている場合ではない。

投稿: 通りがけ | 2011年3月19日 (土) 10時47分

「君子は豹変す」
>>http://c3plamo.slyip.com/blog/archives/2011/03/post_2004.htmlから

菅総理か大政翼賛会か昭和天皇かトルーマン大統領かぁ。

彼らが「やれ」と命令したことのとにかく正反対のことをやっとけば命が助かると思う。

 

菅総理か大政翼賛会か昭和天皇かトルーマン大統領。

自分は決して最前線の戦闘現場に出てくることなく、安全な奥の院から「行かないやつは非国民だ」「原爆を投下しないやつは非国民だ」と喚いて、前途洋洋たる若い有能な人たちをその親に断りも謝罪もせずに特攻兵器に乗せて、最初から戦果のない死地へ送り込んだり、原爆で自分と同じ人間を一発で大量虐殺した、この世でもあの世でももっとも罪深い逆縁作りの年寄りどもである。

 

菅総理か大政翼賛会か昭和天皇かトルーマン大統領。

彼らのうち菅総理だけが生きているうちに過ちを改めるチャンスに恵まれている。

過ちて改めざる、これを過ちと云う。

君子過ちをあらたむるに憚る勿れ。これを君子豹変と云う。


投稿: 通りがけ | 2011年3月19日 (土) 13時10分

「人の心 義を見てせざるは勇無きなり 」
>>http://blog.goo.ne.jp/veritas21/e/73752c7a39aa422d31d9d77149526c8b?st=0#comment-form
 
>「このような大災害の最中に総理交代なんて」と言い出すに決まってます。

いや不信任案可決すれば国民は「このような大災害の最中に解散総選挙なんて」と言い出すに決まってます。総理が解散権を持っていても使えない。不信任案可決と同時に総辞職する以外道が無く、可決後決断せずぐずぐずしていればこんどこそ国会は国民から完全に見離されて無政府状態となるでしょう。国会は菅など無視して緊急決議でその場で新首相選出するしか選択肢はないのです。

義を見てせざるは勇なきなり。国会を開いたところで放射能被曝があるわけでもないのに、国会議員は人の心を持っているのか。

被曝したハイパーレスキュー隊員の会見を見て胸が詰まって涙が止まりません。

投稿: 通りがけ | 2011年3月20日 (日) 08時40分

「被災者をヒバクシャにしないための最大緊急対策」

直ちに首相交代を。
24時間国会を開くべし。

「車こそ命の綱である。津波からさえも命を守ってくれた。」

震災被災者へ脱出用の車として全国の廃車を政府が一括して買い上げ被災地へ緊急配給し、ガソリンをすべての被災地へ緊急ピストン輸送して脱出用車を政府負担で満タンにしておくこと。

被災者自身の自発的避難行動や被災地救助物資搬入に対する交通規制などもってのほかの国による被災者国民大量棄民犯罪行為である。

投稿: 通りがけ | 2011年3月22日 (火) 08時14分

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