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2011年9月17日 (土)

野田政権に対するれんだいこ書簡その4、角栄の反民営化論、反増税論を傾聴せよ

 「野田政権に対するれんだいこ書簡その4、角栄の反民営化論、反増税論を傾聴せよ」を発信しておく。野田が「どじょう政治」を目指すなら、範とすべき角栄政治論へ辿り着かねばならない。ここでは反民営化論を論証しておく。

 角栄は、中曽根政権の民営化路線に終始異論を唱えていた。だがしかし、ロッキード事件にはがい締めされ、金権政治の元凶として十字砲火を浴び続けている折柄であり、角栄の言は掻き消された。れんだいこは、月刊誌「現代」誌上の寄稿文で知り、凄いとうなった覚えがある。

 目下、これがネット検索で出てこない幻論文となっている。知人のH氏にお願いしていたところ、1985(昭和60).8月号の月刊現代に「田中角栄 国鉄廃止なんて愚の骨頂だ!」を入手してくれた。久しぶりに読んでみたが、れんだいこの記憶している論文と違うような気がする。ひょっとしてもう一本あるのではないかと思う。これを探さねばならない。とりあえず、これをベースに角栄の反民営化論を傾聴する。既に、「れんだいこのカンテラ時評890、角栄頭脳発見の旅 田中角栄の幻論文『国鉄廃止は愚の骨頂!』を発掘せよ」で言及しているので重複は省く。

 角栄と国鉄民営化論者の視点差は、民営化論者が目先の単事業単年度利益を重視するのに対し、角栄は国鉄が果たしている役割を総合的に捉え、単事業単年度利益判断に反対していたことにある。角栄に於いては、都市計画には道路と鉄道が基盤になるものであり、先行投資する訳であるから赤字は当たり前であり、国家財政で賄うべしとしていたと思われる。道路と鉄道による都市創造により、やがて国家税収か増すのであるから、国鉄赤字を大仰に云うのは反対としていた。

 どうしても黒字に持って行くのであれば、黒字になるよう民間鉄道並に規制緩和し、沿線の宅地開発やホテル経営等の副次的業務の許認可を与えれば良い、これをさせずに於いて国鉄赤字を騒ぐのはケシカランとしていた。これは何も民営化でなくてできる訳で、体制として国鉄のまま一部民営化的事業を導入して対処すれば良かろうとしていた。

 このことを次のように述べている。

 「それを北海道が赤字だから鉄道外せ、なんていうバカがいる。バカと云うのが悪かったら、利口でない人の暴論、バカ論です。たった百十年前に人口四万人足らずの北海道が、今、人口五百七十万人になる為には、彼らがどれだけの苦労をし、辛酸をなめてきたか。北海道の鉄道は全部赤字です。これから百年赤字だ。その代わり、鉄道の赤字の何万倍以上、国民総生産に寄与しているじゃないの。(中略)それを短絡的に赤字だから鉄道を外せと暴論を吐く。北海道には五百七十万人、札幌には百五十万人おる。生産はないし、物価は日本一高い。それでも北海道に人がいるのは、北海道に生まれ育ったからだ。北海道に骨をうずめるつもりなんだ。何も北海道だけでなく、これは地方のあらゆる都市に共通していることでしょ。そういうことを考えない政治とか経済とかというものは、もうたわごととしか思えないね、私には」。

 れんだいこの記憶によれば、角栄は、月刊現代寄稿文の一節で、中曽根式国鉄民営化論による赤字線廃止をすれば、これまで投資した北海道開発費用が反故になり、それによる損失の方が国鉄赤字よりも深刻であり、国家財政の大負担になって跳ね返ってくるであろうなる卓見を述べていたように思う。あれから30年、北海道は角栄が危惧した通りの過疎と荒野が進みつつある。この地域の再開発は気の遠くなる話となってしっぺ返しされている。角栄の指摘通りではないか。

 考えてみればオカシなことに気付く。中曽根政権時代、国鉄、電電公社、日本専売公社の民営化(Privatization)に乗り出したが、国家主義の立場に立つ時、果たして必要だったのだろうか。中曽根自身は国家主義者として売り出しているので、その中曽根がやることがまさか反国家主義とは思いにくいが、その間隙を縫ってやっていることは厳然として国家主権の剥ぎ取りである。

 小泉政権時代、中曽根と同じように靖国神社を公式参拝して国家主義者として売り出したが、郵政民営化、道路公団民営化は国家主義の見地からすれば同じく由々しき主権の剥ぎ取りではなかろうか。角栄式に国有公営企業体制下での機構改革で間に合うものを敢えて民営化にさせ、国家権能を著しく低下させているのではないのか。相当の国家機密が漏れやすくなっているとも思う。

 留意すべきことは、国家主義とか民族主義をことさらに叫ばないハト派系政治がむしろ国家権能を維持しようとしており、国家主義とか民族主義をことさらに叫ぶタカ派系政治が国家権能剥離に動いていることである。普通のロジックでは有り得ない逆さま事象なのであるが、実際に起っていることである。

 これを解くのに、大田龍―れんだいこ史観のプリズムを通せば分けなく解ける。即ち、戦後タカ派系政治とは60年代の岸、80年代の中曽根、2000年代の小泉と共通して国際金融資本帝国主義のエージェント下僕であり、彼らの意思を請負しているけばけばしいピエロに過ぎない。故に、口先で国家主義を演出すればするほど裏で民営化と云う名の国家主権売り渡しに忠勤して恥じない。岸、中曽根、小泉は突出したエージェントであった故に右代表式に挙げているだけであり、その他歴代の首相はハト派系以外ほぼ全てこの手のエージェントである。念の為云っておくが、三木はタカ派系政治の範疇の者であり、マスコミの説く如きのハト派像はインチキ評論でしかない。

 れんだいこが、ここで何故に民営化論を採り上げるのか。それは野田の増税論と重なるからである。野田の増税論は今後どう展開するのか予断を許さないが、民営化論になぞらえれば推進側の論理論法である。我々は、中曽根政権の国鉄、電電公社、日本専売公社の民営化に断固反対した角栄の国有化維持&構造改革論こそ採るべき道と悟るように、民営化論側の野田式増税論と厳しく対決せねばならない。

 野田が、孫子の代までツケを先送りしないと云うのであれば、こちらの方に力点があるのであれば、孫子の代までツケを先送りしない反増税の道を訪ねねばならない。その方策ありや。れんだいこはありと答える。これについては以下具申することにする。

  2011.9.17日 れんだいこ拝

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コメント

れんだいこ先生益々のご健勝衷心よりお慶び申し上げます。
さて、日本の復興はイザナギイザナミの国生み神話への原点回帰が必要と考えました。
ご吟味ご点検のほど何卒よろしくお願い申し上げます。とおりがけ拝

まず初めに地位協定破棄ありき、でないと日本は復興せず亡国あるのみ。
新たな国生みは「地位協定破棄」から始まる。

>米国にとって日本は世界一重要な国?(新時代創造さま)
>>http://soubiken.blog20.fc2.com/blog-entry-1012.html
>日本に好印象を持っている米国人は75%で、欧州連合(EU)や中国に好印象を持っている人の割合を上回った。(共同)

アメリカ政府は地位協定で日本全土を奴隷牧場扱いしているだけ。
日本がほんとにアメリカにとって重要な大事な「本当の」トモダチなら、日本がこんなに大変なときに基地をつくれだの米国債を売るなだの日本の復興に必要な巨額財政出動の手足をさいしょから縛るようなことを言うわけが無いよね。

投稿: 通りがけ | 2011年9月18日 (日) 16時54分

「イザナギイザナミの国生み神話への原点回帰」だというから、どれどれと読むと地位協定破棄論だ。それはいいんだけど、この問題は要するに敗戦の賜物で、ドイツみたいによほど賢くこなす必要があると思っています。沖縄基地の漸減は当たり前でせう。鳩山政権の対応には失望しました。菅政権にはもっと失望しました。野田政権はどう出るのか。お手並み拝見ですが期待薄かな。

 れんだいこは、軍事と原発が日米支配層の両建て作戦になっていると思っています。原発転換を突破口に米軍基地の撤去をも促さねばなりません。第一経費が膨大に無駄です。その予算を角栄式に民生事業に充てたら随分なことができますよ。しかし自称インテリは逆に説くから好かん。

投稿: れんだいこ | 2011年9月18日 (日) 19時24分

れんだいこ先生、ご教示ありがとうございます。
イザナギイザナミと書きました。が、それよりもはるか昔縄文時代に扶桑の国を作ったムー大陸の生き残りとしての日本人に原点回帰すべきであるとしたほうが良かったなと、反省しております。

さて現在に戻って、地位協定破棄は今の日本の政治家と霞ヶ関に任せておったら日本が滅亡するまでできないでしょうね。田中角栄もしありしかばできるいやとっくにできたでしょうが、死んだ子の歳を数えても詮無いことです。
現状では国民投票で地位協定を破棄するしかないでしょうから、私はそちらに向かってコメントをしてゆく所存です。

続きです。こちらも何卒よろしくご吟味のほどお願い申し上げます。とおりがけ拝

「天知る地知る吾知る汝知る」

地位協定のもとアメリカに日本の国土をすべて売り渡す、霞ヶ関に巣食うスパイ集団の悪業三昧

>震災に便乗した漁業権剥奪 漁業生産潰す「水産業特区」 (9月14日)長周新聞
>>http://www.h5.dion.ne.jp/~chosyu/sinsainibinjousitagyogyoukenhakudatu.html

>9・11事件から10年 ならず者国家米国の大破綻 (9月12日)長周新聞
>>http://www.h5.dion.ne.jp/~chosyu/narazumonokoltukabeikokunodaihatan.html

>意図的に復興阻む政府 東北復興は全国共通問題 (9月12日)長周新聞
>>http://www.h5.dion.ne.jp/~chosyu/rondanitotekinihultukouhabamuseihutouhokuhultuouhazenkokukyoutuumondai.html

>裁判所の動きにご注目を! ~高知白バイ事件・再審請求(Goodbye! よらしむべし、知らしむべからずさま)
>>http://c3plamo.slyip.com/blog/archives/2011/09/post_2193.html

投稿: 通りがけ | 2011年9月18日 (日) 22時58分

以前、自然農法の実践かであった福岡正信氏の著作『わら一本の革命』(もしかしたら違う著作かも)のなかで、米国の経済界の大物だかアナリストだかが「日本を衰退させる3つの方法」というのを聞かされたとの記述がありました。
1.国鉄の民営化
2.電電公社の民営化
3.マスコミへの買収

時代は実際にその通りに推移し今日にいたりこの国の現状を見るにつけこういった戦略が実際に行われたと思わざるを得なくなっております。

当時なぜ上記の3点が国力を削ぐのか理解できませんでしたが、地方の衰退こそが国の衰退につながるということがよく分かります。それにしても、田中角栄氏の酔眼には頭が下がります。やはり天才的な政治家だったと思います。

それにしてもその当時は米国も望んでんいなかった(または絶対無理だと考えていた?)郵政民営化を実施した小泉純一郎はなんだったんでしょうか。


投稿: | 2011年9月19日 (月) 12時00分

続きです。よろしくお願い申し上げます。とおりがけ拝

「棄民テロ実行犯を断罪せよ」
>ペラペラ自己正当化に走る菅前首相!(ハイヒール女の痛快日記さま)
>>http://tokyolumix.blog60.fc2.com/blog-entry-853.html
>菅は福島原発事故が起きてからも、マスコミと共謀してインチキ情報を垂れ流し、国民に放射能を浴びせ続けた張本人なのだ。この記事も、結局は提灯記事以外のナニモノでも無いわね。<

そのとおり。
菅直人は就任時初っ端の宮崎口蹄疫危機管理から憲法違反の棄民政策を地位協定に盲従するアメリカスパイ霞が関売国法匪の言うがままに国民に対して官憲暴力を用いて弾圧強制執行しつづけてきた、根っからのアメポチ売国テロリスト犯罪者首相である。ちょうど詐欺師犯罪者が首相になった小泉純一郎と同じ構図だが直接暴力に訴えるしか知らぬ無免許無能ゆえ被害者国民にとっては小泉よりも数段タチが悪い凶悪犯といえよう。
まずは311放射能テロ実行犯として東電・保安院・菅内閣を共謀共同正犯で直ちに逮捕せよ。首相でなくなれば不逮捕特権はもうないのだから。この件で追及しすべての憲法違反犯罪政治を白日のもとに引きずり出して断罪しなければならない。そうして初めて日本は復興できるのであるから。

投稿: 通りがけ | 2011年9月20日 (火) 19時51分

続きです。よろしくお願いいたします。とおりがけ拝

地位協定を国民投票で破棄可決し、テロリストスパイを日本国憲法で粛々と断罪せよ。

軍事(防衛)予算と原子力予算をすべてつぎ込んでただちに福一石棺化と除染と住民疎開を緊急に完遂せよ。

これが日本人がとるべき一本道である。

投稿: 通りがけ | 2011年9月20日 (火) 21時18分

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