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2012年12月 6日 (木)

日本未来の党の比例名簿提出混乱考

12.4日、日本未来の党の選管に対する衆院比例選の候補者名簿提出が遅れ、出鼻を挫(くじ)かれると云う大失態を演じている。これは偶然か意図的故意のものなのか、残された選挙戦に微妙な影響を与えると思われるのでスッキリさせておく。選挙区名簿と比例名簿の差異が分からないが、事件は比例名簿を廻って勃発している。

 日本未来の党は、公示日前日の3日までに119人の候補者を選定していた。立候補届出には、候補者名簿と候補者本人の同意書や供託証明書などが必要で、事前に選管のチェックを受けるのが慣(なら)わしである。通常、届け出は事前審査を選管側と何度も繰り返し、当日は即受理できるようにあらかじめ書類を整える。公示日を迎えた4日の受付開始の8時半、各党は、東京・霞が関の総務省の地下2階の受付会場へ出向き名簿を提出している。比例名簿はブロックごとに提出される。ほとんどの政党が午前中に手続きを終える。立候補届出受付が締め切られるのは4日午後5時。

 ところが、日本未来の党がこの当たり前の手続きができず大混乱する。そもそも嘉田代表サイドには経験がなく、為に生活第一党グループが名簿を作成していた。それによれば 前職と参院からのくら替え組を上位で優遇し、比例単独候補の順位にも細心の配慮をした上で1~3位の順位を付けて記載していた。この順位を廻って議論があったものと思われるが、北海道、北陸信越両ブロックは3日の時点で事前審査を終えていた。残る9ブロックでは調整が続いていて事前審査まで進まなかった模様である。総務省は、「主要政党が事前審査を終えずに公示日を迎えるのは異例」としている。

 当日の経緯は次の通りである。4日朝、北陸信越ブロックが比例名簿を持って受付会場を訪れた。審査の最中、飯田代行が中央選管に電話をかけ、「名簿を変更したい。小沢氏サイドが名簿を持って行っても嘉田代表は了承していないので受理しないでください」と伝えた。

 この背景には山口1区から出馬する飯田代行の事情が絡んでいた。原名簿では、中国ブロック内の亀井氏ら前職2名が1位で、飯田氏は3位に記載されていた。これに対し嘉田代表が反発し、重複候補は新人も含め横並びの惜敗率名簿にして平等に扱うべきだとして変更を迫った。代表派が、小沢裁定による名簿に異義を唱え、公示日当日に急きょ書き換えを迫った形である。普通、これを横槍と云い暴挙と云う。

 生活第一派は混乱を避ける為、比例名簿の書き換えに向かった。この為に提出が大幅に遅れ、あわや受付時間に間に合わない事態まで陥ることになった。この間当然、審査は中断される。北陸信越ブロックが名簿を作成し直し再提出したのが午後2時頃。その後順次提出されたが、8ブロックが修正、東北、北関東、九州の3ブロックは原名簿のまま提出した。

 一つ目のブロック名簿が受理されたのは午後3時40分頃。締め切りの午後5時を迎え未提出のブロックもあった。「受け付け会場を閉鎖します」というアナウンスが流れる中、最後の書類を持った党関係者が会場に滑り込んだ。この滑り込みが有効かどうかの協議が為される中、森ゆうこ副代表が5時45分頃駆け付け、「ちょっとお話をさせていただきたい」と調整に乗り出す。川島智太郎幹事が駆け付け審査手続きに加わる。

 書類の審査が続けられる中、東北、中国、四国ブロックの名簿が見つからないトラブルが発生した。届け出が受理できるかどうかの協議が続く中、名簿が見つかった。締め切り後に持ち込まれたとの疑惑に対し、総務省幹部が「受付テーブルの束から出てきた」と説明し一件落着させている。書類の記載漏れなどの審査を終え全てが受理されたのは締切5時間30分後の午後10時半。マスメディアの一覧に掲示されたのは午後11時を回ってからとなった。

 総務省によると、4日午前8時半から始まった衆院比例選の立候補届け出受け付けで、日本未来の党が全ブロックで、自民党は四国ブロック、日本維新の会は東北ブロックで届け出が遅れたと云う。自民党は名簿の差し替えを検討しており、維新の会は立候補予定者が出馬を取りやめたため調整に手間取った。

 この混乱に対し、嘉田代表は、「混乱をもたらしたことは、私の党首と しての調整不足。おわび申し上げたい。できるだけ多くの方の声を受け止めようと事前審査も不十分のままで動き出さざるをえなかっ た。私の責任だ」と陳謝した。飯田代表代行は、5日、山口氏の街頭演説で、「小沢さんのかいらいではなく私と嘉田さんでしっかりリーダーシップを取ってやろうとした証しだ」と述べている。代表サイドは、「8ブロックでひっくり返したのだから、第一ラウンドは小沢氏を押えこんだ」と述べている。生活第一サイドからは早くも、「飯田氏は自分のことしか考えていない」などと不快感を示している。

 この事件をどう評するべきだろうか。マスコミは「国民生活第一派と嘉田派の主導権争い」と評している。仮に主導権争いだとして、党の活力を生むようなものであれば歓迎だが、こたびの介入は単に迷惑至極な子供の横槍ではなかろうか。不満があるなら事前に調整すれば良いものを公示日当日に選管に電話を入れて受付差止めするなどは非常識とみなすべきではなかろうか。書き換えが間に合わず受付時刻を過ぎた場合、代表と代表代行はどう責任をとるつもりだったのだろうか。辛うじて受けつけられたが、思えば冷や汗もののドタバタ劇だったことになる。

 これについて、日本未来の党は、選挙後に厳しく総括し、代表権限を厳しく定めるべきだろう。これができなければ、維新の会の石原、橋下と何ら変わらないチャンバラ政治遊びの類に堕することになろう。先が思いやられる。

 嘉田―飯田体制にはもう一つの重大責任がある。ホームページ上、選挙区の議員名簿はブロック別に表示されているが単独比例候補の名簿が未記載である。前代未聞の不祥事である。公選法によるインターネット規制が厳しいが、これができない訳がない。仮に難しい問題があるとすれば選管に頭下げてでも了承を取り付け単独比例候補をサイトアップせねばなるまい。その他数え上げれば既に数々の問題がある。れんだいこが指針する待遇の仕方は功績第一で祀り上げ、実権を小沢派と亀井派のタッグで握ることであろう。例によってマスコミが批判するだろうが、エエイかまやしない、知愚愚頓の類の評論として真一文字に政策第一に向かうべきだろう。

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