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2012年12月21日 (金)

第46回2012衆院選考その4、自公大勝要因の巻

 ここで「自公大勝要因の巻」として自公大勝の要因を確認する。これは「民主大凋落、維新とみんなの健闘、未来大没落、その他弱小政党のじり貧」の裏表の関係にもなっている。特に未来の党に注目し、その実質主体勢力である小沢派が何故にかくも一敗地にまみれたのかに留意しながら考察する。選管発表が公明正大なものであったとの前提で以下論ずることにする。選挙疑惑については最後の章で論うことにする。

 かくなる結果になったことに対して数々の要因が認められるが、要するに自公側軍師の作戦勝ちと云うことになるのではなかろうか。なぜなら、「民主の大凋落、自公、維新勢力の大勝利、未来の党への大打撃」と云う用意周到な仕掛けを狙い通りに完遂しているからである。

 その最大の仕掛けは、小選挙区比例代表並立制の特徴を熟知した者による弱小野党連合の分裂工作であったであろう。2009衆院選で萌芽した野党共闘の動きを掣肘し、その推進体である生活第一党の動きを封殺することに主眼が置かれ、その作戦が図星で当たった。その手法として対抗馬的な維新が結成され、実際には国民生活第一党が第3極であり仮想でしかないのに第3極として喧伝され、これにより生活第一党が意図的故意にスル―されることになった。もう一つの仕掛けとして共産、社民を小沢連合に組みさせない仕掛けが講じられ、共産、社民指導部がこれを受け入れている。こう理解する時、局面がよく見えてくる。そういう訳で、小沢どんの野党結集の動きは失敗するように楔が打ち込まれていた。

 故に、野党連合結集失敗は小沢どんの責任ではない。小沢どんはむしろ早くより非自公系野党の結集を呼び掛けていた。しかし合流したのは嘉田滋賀県知事派、生活第一党、亀井―山田新党、減税日本の三党でしかなかった。今から思えば大地党、新党日本が参加すべきのところ躊躇し、選挙の結果は芳(かんば)しくないことになっている。合流しないまでも選挙協力を結ぶ余地のあるところ傍観した罪は大きい。社民党の一部では合流の動きが見られたが福島執行部そのものが右を向いており何の影響も与えられなかったこうして自公軍師による野党分断工作はまんまと成功した。

 対する小沢軍師はその対応にも致命的な誤りを犯している。生活第一党が主勢力なって未来の党を結成したものの嘉田滋賀県知事を代表に立て、小沢どんは幹事長として采配を振うのではなくまたしても一兵卒に戻された。現有61議席を持つ生活第一党が代表を立てず、国会議員でもない滋賀県知事の嘉田代表が2012総選挙の采配を振うことになった。こうして未来の党は本来のリーダーである小沢どんの指揮下で総選挙に向かうと云う機会を失わされると云う大きな代価を払わさせられた。

 このシナリオを誰が仕組んだのであろうか。よしんば未来の党結成の功は認めても嘉田代表とワンセットにすべきではないところ、嘉田代表ありきの未来の党結成となり、それを呑んだ形で生活第一党が合流した。この筋書きが臭い。生活第一党の未来の党合流が成った瞬間、自公軍師の思う壺となりほくそ笑んだのではなかろうか。

 ところで、少数派野党分裂問題にはいつも共産党が絡んでいる。云うだけ野暮かもしれないが言及しておく。共産党は、2009衆院選では選挙区候補を絞った。ところがこたびは再び全選挙区に立候補させている。それは、2009総選挙で候補を立てなかったところの票が民主候補に向かったことで政権交代の一助の役割を果たしたことへの逆反省として全選挙区立候補制に再シフトしたとしか考えられない。それは、奥の院の対未来の党迎撃用の少数野党分裂指令に呼応したものであろう。

 この党の党中央はそう云う風に飼われているのではなかろうか。その上で共産党そのものが体制側から見てガス抜き安全パイとして利用されていると思う以外にない。口先の政策はともかくも、実際にやっていることを見よ、明らかに自公政権を利する形で裏から補完している。これまでも古くでは角栄を、鈴木ムネオを、目下は小沢どんに対する咬ませ犬として利用されてきたし、今後もされ続けるだろう。この日共的党中央を打倒しない限りこの党の再生はあり得ないと何度も申し上げてきているところである。

 結果は、全員落選どころか比例票を約125万票減らしている。公明党の絞り込み9名全員当選に比して余りにも鮮やかなお粗末さではなかろうか。供託金没収もかなりの金額になるが、それも毎度のことであり、それを難なく切り抜けている党財政が気になるところである。この党の経理を真に見た者はいない。監査役がまともなら卒倒するような手品経理になっているのではなかろうか。何から何までこの党の胡散臭さは折紙つきである。

 共産党は選挙後次のように声明している。「私たちが出発点とすべきは、2010年参院選比例票の356万票」であることを銘記して、このたたかいにのぞみました。この出発点にてらすと、総選挙で、わが党は、比例代表で369万票に、得票・得票率をわずかですが前進させました。小選挙区での全区立候補に挑戦し、選挙区選挙で470万票を獲得したことも、積極的意義をもつものでした」(2012年12月17日 日本共産党中央委員会常任幹部会「総選挙の結果について」)。

 共産党のこたびの小選挙区得票数は4.700.289票、比例区得票数で3.689.159票。前回の2009衆院選の小選挙区得票数は2.978.354。比例区得票数は4.943.886票である。衆院選同士の比較をせずに。2010年参院選比例票の356万票に比して「わずかですが前進」と総括している。これが科学的社会主義なるものに基づく分析であるらしい。嫌らしいと云うべきか姑息さにもほどがあろう。

 共産党の胡散臭さは以上の通りであるが、社民党がこれに倣い始めた感がある。福島執行部賞味期限切れを指摘せざるを得ない所以である。この党への言及は既に語るに値打ちがないので轄愛する。

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