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2013年2月22日 (金)

れんだいこ書評、仲俊二郎氏の「この国は俺が守る 田中角栄アメリカに屈せず」を評す

 仲俊二郎氏の「この国は俺が守る 田中角栄アメリカに屈せず」(栄光出版社、2011.11.10日初版)の書評をしておく。本書は、田中角栄の首相就任直前の動きから説き起こし、首相時代の動静、その後のロッキード事件のカニバサミ、角栄の死までの後半生を、心理描写を含めて活写した名作である。全編を、角栄擁護の観点から分かり易く論じている。立花隆―日共史観による角栄バッシング論が未だはびこる中、読まれねばならない一冊足り得ている。

 角栄の政治能力を国内的には無論、世界的にも認められたものとして高く評価し、その角栄がキッシンジャーの悪巧みにより倒されたとの観点を色濃く打ち出しているところに特徴がある。これにより角栄恋しの心情を吐露しているところに値打ちがある。心ある者はみんな角栄に恋している。未だにアホウどもが角栄を悪しざまに云うことで溜飲を下げているが、この連中に漬ける薬はない。最後の一冊として本書を紹介しておく。

 本書を読んで、れんだいこも角栄物語をしたくなった。書くとしたら、著者が抑制したキッシンジャーの更なる奥の院の思惑に迫りたい。既に角栄譚は揃いつつあるので、未だ論者が言及してこなかった角栄の社会主義者性、より正確には日本的な縄文的神人和楽思想に依拠した大国主命の現代版としての角栄像に迫りたい。その意欲を掻き立ててくれたことに謝意申し上げておく。

 著者の履歴を確認するのに、大阪市立大経済学部卒業後、川崎重工に入社し、その後をプロジェクトマネージャーとして世界各地でのプラント輸出に従事。その後、米国でアメリカ式人事トレーニングを受ける。経営コンサルタントとして独立、現在に至る。著書数冊あり云々。

 思うに、よほど優秀な方なのだろう。外資系に掴まった者は身も心も洗脳され、キリシタン、シオ二スタンになるのが相場のところ逆に日本を思い、角栄恋しへと帰還している。なかなかできない芸当ではある。そんじょそこらの洋行帰りにツメの垢でも煎じて飲ませたい。甚だ簡単ではあるが以上、書評とする。

 2013.2.22日 れんだいこ拝

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