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2013年4月 1日 (月)

5.15事件と2.26事件の相似と差異考その2

 戦前の5.15事件、2.26事件について、通俗歴史書に於いては共に軍部の青年将校たちの突出的蛮行として片づけられるに過ぎない。れんだいこは、2011.6.5日付け「れんだいこのカンテラ時評933、5.15事件と2.26事件の相似と差異考」と題して、概要「両者の事件の本質が違う。5.15事件は親国際ユダヤ系軍部による在地土着系政治家に対する蛮行であり、2.26事件は逆に在地土着系軍部による親国際ユダヤ系政治家に対する蛮行であった」とする観点を披歴した。

 続いて、2011.6.7日付け.「れんだいこのカンテラ時評934」で「陸軍皇道派の有能人士考」と題して、主として真崎甚三郎・陸軍大将、荒木貞夫・陸軍大将、山下奉文・陸軍大将、小畑敏四郎・陸軍中将、事件後自害した野中四郎の弟の野中五郎を挙げ、皇道派の有能性を論じた。この観点が注目されることなく経緯しているが更にショッキングな以下の論考を世に送ろうと思う。

 結論から申すと、2.26事件は国際的謀略の臭いがする。それは、国際ユダヤによる、来る日米戦争を前提として戦局を有利にする為に、事前に日本軍部内の優秀な指導者及び将校を始末しておく為の一網打尽作戦だったのではなかろうか。皇道派青年将校は易々とこのワナに乗せられたのではなかろうかと推理したい。それが証拠に2.26事件決起の動きは当局奥の院に刻々キャッチされており、それを掣肘するでもなく推移を見守っていた形跡が認められる。目下、「禁断 二・二六事件(鬼頭春樹、河出書房新社、2012.2.25日初版 )を読んでいるが驚くばかりに、その様子が記されている。

 この推理によると、日本は大東亜戦争を闘う前に於いて用意周到に負けるように細工され、それが2.26事件誘発により首尾よく成功していたことになる。2.26事件は、国際ユダヤによる巧妙な炙(あぶ)り出しにより、戦前軍部に於ける最も優秀な頭脳であり軍隊であった皇道派を決起させ、直ちに鎮圧し徹底的に粛清せしめた陰謀事件だったのではなかろうか、と云うことになる。これを証明しようとすればできない訳ではないが紙数を相当要するので、かく結論を述べておきたい。

 着想は、左遷させられながらも生き延びた皇道派の各地での戦歴の確かさから生まれた。仮に2.26事件で始末された青年将校が健在で指揮を執っていたら、戦局の帰趨は不明だったのではなかろうかとの思いが禁じ得ない。そもそも反戦派のれんだいことしての興味はここで終るが、終戦結末に大きな影響を与えたことは確かだと思う。

 この説を補強する一文を見つけたので引用しておく。「2.26事件(背後で操ったのは?今また田母神問題で)」に次のように記されている。

 「これを突き詰めれば、『昭和の動乱』とは一種の『狂言』であり、その裏側に真の目的が隠されていました。それは当時の権力機構に衝撃を与えて、それをお互いに戦わせて内乱に導き、同時に軍部の暴発を誘い、日本と中国を戦わせ、やがて日米開戦に引きずり込むと言うシナリオに他なりませんでした。

 民間の『非愛国的仮装右翼』といわれる一部の連中は、財閥や国際ユダヤ金融勢力と結びついており、陸海軍の中にも、そうした首謀者の影を見ることができます。現に海軍の士官で構成される親睦や研究や共済等を標榜した「水行社」はフリーメーソン日本支社の巣窟であり、米内光政や山本五十六が出入りしていました。.26事件によって陸軍皇道派は完全に捻り潰されました。

 その後に台頭した陸軍統制派は、国際ユダヤ金融勢力によって、おだてられ、煽られた挙げ句、日中戦争の泥沼に突入し、その上、太平洋戦争への道へと突入しようとします。海軍では西園寺公望や岡田啓介、米内光政や山本五十六といったフリーメーソン・メンバーが国際ユダヤ金融勢力の走狗でした。日本を滅ぼしたのは陸軍統制派と海軍でしたが、彼らを操ったのは西園寺公望を筆頭とするフリーメーソンらであり、また一部の非愛国的右翼だったのです」。

 その通りではなかろうか。この観点に、来る日米戦争に備えて日本陸軍の有能な士を壊滅させる策略があり、それが2.26事件だったと云う観点が欲しい。

 人は、これを陰謀論の極みと云うであろう。そう決めつけることで、5.15事件、2.26事件を並列に論じ、いずれも青年将校の狂気の沙汰による蛮行と評して足れりとする者がありとすれば、れんだいこの言と交わることはない。れんだいこは、然り、まさしく陰謀である。陰謀のある時に陰謀を見るべしであり、陰謀があるのに見ようとしない反陰謀論とは与し難い、陰謀論で結構であると返答したい。

 もとよりこの推理には裏付け資料がある訳ではない。いわば「没資料的歴史推理」である。しかしながら、表に出てくる資料だけでは歴史の真実が解けず、時には、こういう推理も働かせなければならないのではなかろうかと思っている。なぜなら政治史を画するような重要事件であればあるほど真相資料が秘匿される傾向があるからである。これを逆に云えば、表に出てくる資料はたかが知れている、さほど重要でないものが出ているに過ぎないと云うことになる。

 「没資料的歴史推理」をも働かせなければ一人前の歴史家にはなれない。但し、「没資料的歴史推理」は諸刃の剣であり、下手に振り回せば妄想の言になり、賢く働かせれば眼光紙背の言になる。そういう意味で「没資料的歴史推理」には能力が鋭く問われている。思うに「没資料的歴史推理」を磨かないような歴史家は凡庸過ぎる。一人前を目指すなら、表に出ただけの資料や、下手なテキスト辺りで首ったけ消耗させられるようでは覚束ない。お誂えのテキストの上を行く知性が要求されており、つまり歴史眼による歴史との格闘なしには史実の真相に迫れないと思う。

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コメント

対馬が統一教会の「日韓海底トンネル」早期建設を国に要望
http://iiyama16.blog.fc2.com/?no=4157
総工費は10兆円。工期は10年。
安倍晋三は、今後10年間で約200兆円分の建設国債を発行すると明言しています。
・・・麻生太郎が、2007年、この統一協会系「日韓トンネル研究会」の顧問に就いています。
麻生太郎は、外見では「嫌韓」ということになっていますが、統一教会だけは嫌いではないようです。
セメントも同時に売りたいようです。
日韓トンネル計画は、韓国側では「政府レベルの国策事業」で国民周知だが、日本では隠蔽状態にある
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「福一石棺桶化も日本の技術なら簡単」
対馬のトンネル掘ってる場合じゃない。さっさと福一周囲に垂直3段重ねの円周トンネルを完成させるべし。
シールド掘削機を使えば3台で突貫工事で工期1年も懸からないはずである。工費も5000億円程度、東電
の資産売却でおつりが来るでしょうw
>>http://onodekita.sblo.jp/article/53274470.html
未だにセシウム・希ガスを大量に放出し続けているフクシマ

投稿: 通りがけ | 2013年4月 2日 (火) 15時55分

5.15事件に参加した青年将校の出自は、田舎の次男坊・三男坊です。都市による田舎の簒奪に対して、行動に出たものと理解しています。
 
まず農村の次男坊・三男坊は、継ぐ農地がないので、優秀であれば、田舎の名士達が学校になんとか行けるようにすることがあります。陸軍士官学校や海軍兵学校というエリートコースに乗るわけですね。
 
そして都市の企業による田舎の企業いじめがあります。例えば、多数あった電力会社は、中央政府の意向もあって、集約されていきます(現在の電力会社の形になるわけです)。都市の電力会社による田舎の電力会社の統合です。都市を代表する中央政府と政商による田舎の簒奪ですね。
 
教科書では、大正デモクラシーは素晴らしかった。普通選挙になって良かったと教えられます。しかし普通選挙こそが、政治の腐敗を招き、金権政治を生み出しました。政商の支持を受けた政治家が、やりたい放題できるわけです。
 
田舎の農村出身の青年将校は、こうした現実を見て、なんとかしなければならないと考えて行動に出たわけです。故郷の貧困を何とかしたいというのは、当然でしょう。
 
ちなみに犬養毅は、ロンドン海軍軍縮条約に統帥権干犯を絡めて、鳩山一郎とともに政府を攻撃しました。犬養毅は、統帥権干犯によって、軍部が政治に口を出す先例を作り、その軍部のクーデターによって、殺されたわけです。
 
また2.26事件との関連でいえば、犬養毅内閣の時に、皇道派の荒木貞夫は陸相に就任し、露骨な皇道派優遇人事がなされています。2.26事件は、皇道派の青年将校によるクーデターです。
 
ざっと見たところ、各事件には興味を引くところはなかったりします(犬飼と皇道派の結びつきくらいです)。むしろ政治は先例主義ということを考えたほうが良いと思います。
 
政治は先例がなければ何もできません。陸軍は政治に口を出し、海軍は政治に口を出さなかったのは先例の有無の違いにすぎませんが、だからこそ先例が重要なのです(小室直樹が、何かで指摘していますが、陸軍は、陸軍大臣を出さないことで内閣の組閣の邪魔をしたが、海軍は海軍大臣を出さないことはなかったのです)。
 
ともあれ「犬養毅や鳩山一郎が、統帥権干犯によって、軍部が政治に口を出す先例を作った」という事実を、よく考えるべきだと思うのです。統帥権干犯を問題にし、政府を攻撃した輩が、先例を作り、日本を破滅へと導いたからです。その意味では、浜口雄幸が、軍部大臣現役武官制を復活させましたが、これがなければ宇垣一成が内閣を組閣できたので(宇垣が首相と陸相を兼任すれば良いだけです)、戦争拡大には至らなかったでしょう(昭和天皇の意向です)。
 
統帥権干犯の問題化と軍部大臣現役武官制の復活。これを唆したのは誰なのか? 陰謀説は、この視点で考えるのも良いと思うのです。長くてすみません。

投稿: 三河屋彦衛門 | 2013年4月 5日 (金) 22時31分

安倍内閣の正体は小泉鮫島売国汚職棄民テロ内閣【安倍内閣は200兆円建設国債発行国際汚職犯行するために誕生した】
http://blog.goo.ne.jp/ikariyax/e/1bbf3b09dd298c28bb0d000839905608
大阪庶民さんとやら、不正選挙で誕生した小泉チルドレン安倍内閣のとんでもない超巨額のトンネル汚職外患誘致犯罪を
わざと見えないふりをして、しょうもない書き込みごくろうさんですねw
日本人庶民は正直なものでっせ。
日本国政府が200兆円もの建設国債が発行できるんなら何故それを東北福島の復興へあてないのか?
日本人庶民なら誰でも311復興へ国債発行すべきだと思っているのに安倍(小泉竹中)自公連立内閣はそれをせずに、
なぜ小泉純一郎と李明博(大阪生まれの大阪育ち韓国前大統領でんがな、彼もかつては大阪庶民だったですなw)が
日本国憲法にも国際法にも違反して日本国国会に内緒で国際間密約談合した国境侵犯外交破壊トンネル着工超巨額
汚職プロジェクトなんぞに、東北福島含む全国の日本人庶民が正直に納めた税金からなんで200兆円も支払わにゃならんのか?
大阪庶民さん、あんさんなんでかわかりまっか?

投稿: 通りがけ | 2013年4月 6日 (土) 15時06分

 三河屋彦衛門さんコメントありがとう。 「統帥権干犯の問題化と軍部大臣現役武官制の復活。これを唆したのは誰なのか? 陰謀説は、この視点で考えるのも良いと思うのです」の下り拝聴させていただきます。

投稿: れんだいこ | 2013年4月 9日 (火) 19時23分

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