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2013年8月19日 (月)

東電・吉田昌郎(元福島第1原発所長)の殉死考

 2013.7.27日・8.3日合併号「週刊現代」のジャーナリスト:門田隆将の吉田昌郎インタビュー「あの時、確かにひとりの男がこの国を救った」によれば、福島第1原発所長・吉田昌郎は、官邸-東電ラインの海水注入中止命令に対して敢然と拒否し注入を続けた。この英断が「チェルノブイリの10倍」の事故被害を食い止めたとして称賛されている。これを「吉田所長の英断」と云う。これにつき思うところを記しておく。

 「吉田所長の英断」は然りである。しかしながら、それは当面の措置であり問題は先送りにされたに過ぎないのではないのか。「先送りの功あり」的には評価されようが、この観点からの評価はさほど称賛されるべきではないのではなかろうか。それはともかくこれが第一評価である。第二評価は、実はこれが凄いことであるが、当時、福島原発事故が誘導想定されており、「吉田所長の英断」はこのシナリオを崩した。このことが称賛されるべきではないのか。結果的には同じであるが、「吉田所長の英断」が何に対する英断なのかと云う点で光芒が違ってくる。

 「当時、福島原発事故が誘導想定されていた」とはどういうことか。これを補強する史実を確認する。独立党党首・コシミズ氏の「2013.8.10 リチャード・コシミズ岐阜講演会 」その他で確認できるが、「2013.8.8日午後4時55分頃、奈良県と大阪府で最大震度6弱から7程度の緊急地震誤報事件」が参考になる。かの時、気象庁は無論、フジテレビの安藤優子アナも「地震が発生した」と過去形で報道している。これに対し、コシミズ氏が、9.11テロ時の米CNNテレビによる世界貿易センタービルに隣接するビル崩壊の事前報道の例を挙げ、これと同じであると指摘している。即ち、前もって筋書きが作られており、それに基づきアナウンサーが原稿読みしていたと云う事実が確認できる。「2013.8.8日の奈良地震事前報道」はこれと同種のものであり、誤報と化したと云う点で極めて稀な例である。

 この問題の重要性は、3.11三陸巨大震災に伴う福島原発事故も事前に誘導想定されており、その想定が、「吉田所長の英断」によって狂わされたのではないのかとの推理を生むことにある。その詮議はさておき、「3.11福島原発事故が事前に想定されていた」と仮定すれば、その後の対応が整合的に理解できることがもっと注目されてよい。自衛隊10万人動員態勢、米国艦隊の沖合停泊、被災民に対する灯油、ガソリン支給規制による閉じ込め、公共広告機構による仁科親子の子宮がん検診コマーシャルの朝から晩までの執拗な放映、用意周到な関東圏ブロック別計画停電、これに基づく都電運行規制等々はどう考えても用意周到に計画されていたとしか思えない措置である。

 これを思えば、「菅首相の東電乗り込み武勇伝」は一定の真実味を帯びてくる。それは、シナリオ通りに動こうとする東電中枢に対する「叛旗の怒鳴り込み」だったのではなかろうか。れんだいこは、これに関しての菅首相の言い分は尤もな面がある思える。補足しておきたいことは、「菅首相の東電乗り込み武勇伝」は、吉田所長以下福島50のサムライと称される身を捨てた原発爆発阻止行為が誘導した、これに対する呼応であり、彼らの奮闘努力がなければあり得なかったのではなかろうか。

 つまり、福島原発爆発危機は現実にあった、想定されていた、誘導されていたのであり、吉田所長以下福島50のサムライがそのシナリオを崩したということが言えるのではなかろうか。そういう意味で、このシナリオを崩した「吉田所長の英断」はまさに称賛に値するのではなかろうか。しかしながら、冒頭に述べたように、とりあえず爆発計画を阻止しただけであり、それは問題先送りであり、これに対する賢明なる対策こそ「次のサムライの仕事」となっているのではなかろうか。かの時のサムライが健在なのか放射能病魔に犯されているのか分からないが、「次のサムライ」が要請されているのは間違いない。

 それはともかく、民主党菅政権、野田政権、自民党安倍政権及び東電の無策ぶりが信じられない。その緩慢な対応ぶりは、日延べされた福島原発の再爆発シナリオと呼応しているようにさえ見える。この勢力を放逐する以外に日本の再生はないのは自明のように思える。

 この攻防戦は既に開始されていると読む。このところマスコミを通じて日本の国際責任論が奏でられて久しいが、軍事防衛上の米軍指揮下の国際責任論ではなく、こういうところの日本人の国際責任能力が試されているのではないかと思う。この政治が生み出されるのは生活党と社民党の合同による新潮流によってしか為し得ず、他の政治勢力では絶望と読む。

 2013.8.19日 れんだいこ拝

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