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2013年11月16日 (土)

漢字、ひらがな、カタカナの表記使い分け考

 ここで「漢字、ひらがな、カタカナの表記使い分け考」をしておく。これが上手にできると日本語の世界言語化に資し逆の場合には日本語が捨てられることになる。という意味で、この考察は重要である。これを上手く為すためには漢字、ひらがな、カタカナの言語的由来を踏まえた言語論を獲得した上で応用する術を得なければならない。これについては別途「言語研究」のそれぞれの項で追々に考究している。ここでは「漢字、ひらがな、カタカナの使い分け方」を確認しておくことにする。

 

 まず、漢字表記の使い方を確認する。れんだいこ文法によると、漢字は、漢字表記の方が簡潔明瞭正確に表現できる場合の記述法として使用されるべきと考えている。いわゆる漢字熟語がそうであるが、ひらがな、カタカナで記されるよりも締まった感じがあり語彙の意味が伝わり易い。漢字は概念をはっきりさせる良さがある。こういう場合には積極的に漢字を使うのが望ましい。漢字発音は呉音、漢音、宋音、唐音に分かれる。日本語では音読み(中国言葉式)と訓読み(大和言葉式)の二通りの読みがある。気づきにくいのだがさらに大和言葉の漢字宛がいから生まれた大和言葉式音読み漢字がある。これで三通りになる。中国音の四通りを踏まえれば六通りあることになる。これらは歴史的に獲得されたものであり、あり過ぎを批判しても始まらない。習熟することにより言語表現が豊かになるとポジティブシンキングしたい。

 

 次に、ひらがなの使い方を確認する。ひらがなは第一に、「てにをは」と呼ばれる接続助詞として使われる。「『てにをは』は日本語における格助詞で、外国語には見られない日本語特有のもので日本語の基礎です」と説明されている。まことに然りであり、これにより文章全体が柔らか味を得る。「てにをは」を使用することにより、ひらがなの前後の漢字語彙を識別させ、それらを引き立てると云う効用がある。新聞紙面の見出しで、漢字語彙が目に飛び込むことで記事内容が分かるという傑出はこれによる。

 

 ひらがなの効用の第二は、例えば「こと、もの、とき、ほど」、「あれ、これ、その」などのように、日本語の元々の大和言葉には漢字表記に馴染まない、漢字表記では意味が限定され過ぎて却って意味が正しく伝わらないと云う汎用性言語があり、限定的に使う場合には漢字表記するのが良いにせよ、意味を広く理解させるには大和言葉そのままのイメージを大切にさせてひらがな表記で生かす方法もある。要するに使い分けである。これがひらがなの効用の第二である。第三に、例えば「ふるさと」のようにひらがなで表記した方がより適切と思える熟語があり、漢字の「故郷、故里、古里」との併用ないしは使い分けをすることもできる。これも煩わしいと受け取るのではなく日本語の豊かさとみなすべきだろう。

 

 次に、カタカナの使い方を確認する。カタカナは、ひらがなと互換性がある。と云うことは、カタカナがカタカナとして使われる為には独自性を見出さなければならないということでもある。最も頻度が高いのは外来語表記に使われるカタカナである。これにより和産のものと外国産のものを区別できる。この識別ができるのは、れんだいこの知る限り日本語だけのように思われる。これも日本語の優れたところである。あるいは擬態語、擬声語、擬音語の場合には、ひらがなで記す場合もあるがカタカナの方が却って語感を増す場合があり多用されている。あるいは、言葉を目立たせる場合に敢えてカタカナ表記する場合がある。カタカナはこういう風に使われる。

 

 とりあえず、以上が、れんだいこ式「漢字、ひらがな、カタカナの使い分け」である。漢字、ひらがな、カタカナの上手な使い方がコツで、日本語の能力を引き出すことができる。これに照らすとき、戦前までのひらがな領域までの漢字の多用し過ぎは邪道であり、文章を堅苦しくさせるばかりである。これを仮に「硬文」と命名する。逆に、戦後は戦前風の漢字過多使用を抑えており、その分、読み易くなっている。これを仮に「柔文」と命名する。れんだいこが思うに、戦後の柔文の方が言語学的に見て日本語の特性の理に適っており進んでいるのではなかろうか。ひらがな、カタカナの発生意義を考えると、これを生かす方がより日本語的と思えるからである。これによれば、第148回芥川賞を受賞した黒田夏子氏の「abさんご」(早稲田文学5号)のひらがな多用表現は挑戦的な日本語擁護文学と云えよう。

 

 それはそうとして、戦後は当用漢字、常用漢字による漢字の文字規制をし過ぎた為に語彙がすっかり細っている。これを適切な水準まで取り戻せねばならないとも思う。少なくとも地名、人名、法律文に使われている文字は常用漢字内に復権させるべきだろう。これを分かりやすく理解するには、脳のシワを増やす方向が良く、逆に脳をツルツルにするのは良くないと考えればよい。但し、物事にはほどほどの見極めが必要で、専門家が指針させるべきであろう。目下の戦後来の絞り込み過ぎは日本語の能力を欠損せしめているであろう。

 

 略字についても一言しておく。略字は、略字が元の語義を損なうことなく略字化している場合に限り大いに使用されるべきだと考える。画数の多い漢字は書きづらく、見た目も美しくないし、読み書きの現代的スピードに相応しくないという理由による。

 

 ところで、日本語の漢字の略字は中国語のそれよりデキが良い。当時の略字に関わった学者は賞賛されるに値する。そういう意味で、中国は日本語の略字を取り入れるべきであり、日本も又優れた中国略字を取り入れるべきだと考える。こういうところで排外主義的な界壁を設けるには及ばないと考える。いつの日にか、漢字圏である中国、日本、朝鮮、韓国、台湾が共同して互いの漢字言語を総合比較させ、合理性の高い共通常用文字を生み出すべきであろう。そういう時代が来れば漢字言語がより豊かになると思う。アルファベット系文字と漢字系文字の並存と云うツーワールド言語社会こそが将来に相応しいと思う。この理屈は当然他にも当てはまろう。

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コメント

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