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2013年11月10日 (日)

戦国武将家伝書考

 ここで「戦国武将家伝書考」をしておく。特定秘密保護法案なるものが上程され、議論喧しい折柄、何かの役に立つ論考になると自負している。

 れんだいこは今、戦国史の研究に入っている。織田信長を経て徳川家康の履歴確認に向かっている。この時、「東照宮御實紀」に出くわし、これを現代仮名遣い表記に改めながら読み直している。ここで感心することは、当時の名ある者の武将の人物伝と家史が遺されていることである。今日これが立派な歴史史料になっている。有名なところで織田信長に信長公記、豊臣秀吉に太閤記、徳川家康に東照宮御實紀、武田信玄に甲陽軍鑑が挙げられようが、それらが各々研究上の必須手引き書となっている。これを仮に正史とすれば他にも副本がある。当然、書き手によって事件の考察の仕方、記述が異なっているが、それぞれが研究本として役目を果たしている。これを仮に「戦国武将家伝書」と命名する。

 これを思えば、近現代政治史のそれが「戦国武将家伝書」の水準に及ばないのではなかろうかと危惧する。近現代史に於いては議会制となっているので、その政権史が「戦国武将家伝書」に該当するのであろうが、紙数の割には質は劣っているのではなかろうか。れんだいこが確認するところ、少なくともガイドものと詳細ものと二種必要であるが、これさえできかねているのではなかろうか。

 今、当時の何々家を今日の政党として、政党史を確認してみたい。これをホームページで見るところ、戦後の政党に於いてこれを為しているのは自民党である。「党の歩み」(https://www.jimin.jp/aboutus/history/prime_minister/)がガイドし、その脇に歴代首相の政権史を記しており、これが詳細ものとなっている。なぜ自民党がこれを能く為し得、他の政党が為し得ないのか理由が分からない。

 逆に一番お粗末なのが社民党、共産党である。ホームページ上に党史そのものがない。社民党の場合、社会党時代の史料は「労働者運動資料室」(http://www5f.biglobe.ne.jp/~rounou/)でサイトアップされている。社民党が社会党から出自していることを思えば、せめてリンク掛けすべきであろうがしていない。社民党が党史を不要とする料簡が理解不能である。

 共産党の場合、以前は宮顕-不破系党中央からするご都合主義的噴飯ものの党史が僅かながらも記されていたと記憶するが今やそれもない。この党の場合、数多く大衆団体を持つが「歩み」を記さない芸風で共通している。手前たちがよほど賢いと己惚れているのか必要を認めていないかのどちらかであろうが、れんだいこは隠していると見立てている。この党には何せ公正明大な気風がない。

 もとへ。それに比べて「戦国武将家伝書」による歴史史料の綴りぶりはどうだろう。思うに、それは古事記、日本書紀の伝統を受け継いでいるのではなかろうか。徳川政権時代までは、この伝統が続いていたと思われる。或る政策、事件、人物に際し5W1Hの記述法に基づき克明に記している。れんだいこは、当時の日本人の優秀さ、公正堂々さを示していると見立てている。史料の質はその国の活力のバロメーターであると思っている。少なくとも「歩み」を克明に記述して歴史に晒して遺すことに何憚ることがない自負があったと思っている。

 そろそろ結論だが、それを思えば昨今の日本政治の質は何なんだと云うことになる。今、安倍政権でTPP秘密交渉、特定秘密保護法案なるものが画策されているが恥ずものはないのか。政権が何を為し、為さなかったのか、どう対応したのか、これを克明に記し遺しておくのは歴史に対する務めであるところ、これを逆に隠す側に回って恥じないなどど云うことが何に由来するのだろうか。歴史犯罪であることは間違いない。政治の粗脳化、幼稚化、私物化の為せるワザの果てのものであるが、一体、誰がこのような歴史暴力へ誘導しているだろうか。後は書くまい。

 
別章【徳川家康】
 
(http://www.marino.ne.jp/~rendaico/rekishi/sengokukinokenkyu/sengokudaimyoco/tokugawaieyasuco/top.html)

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