ひらがなカタカナの神代文字由来説
「れんだいこの平田篤胤史学論その5」で神代文字に言及した。以来、関心が続いており次の知見を得たので披瀝しておく。従来、ひらがなカタカナの由来を漢字の崩し文字に求めてきた。それによれば次のように説明されている。
ひらがなの由来。安→あ、以→い、 宇→う、衣→え、於→お、 加→か、幾→き、久→く、計→け、己→こ、 左→さ、之→し、寸→す、世→せ、曽→そ、太→た、知→ち、川→つ、天→て、止→と、奈→な、仁→に、奴→ぬ、祢→ね、乃→の、波→は、比→ひ、不→ふ、部→へ、保→ほ、末→ま、美→み、武→む、女→め、毛→も、也→や、由→ゆ、与→よ、良→ら、利→り、留→る、礼→れ 、呂→ろ、和→わ、為→ゐ(い)、恵→ゑ(え)、遠→を、无→ん。
カタカナの由来。阿→ア(阿の左側部分)、伊→イ(伊の左側部分)、宇→ウ(宇の上の部分)、江→エ(江の右側部分)、於→オ(於の左側部分)、加→カ(加の左側部分)、幾→キ、久→ク(久の左側部分)、介→ケ、己→ コ(己の上の部分)、散→サ(散の左上部分)、之→シ、須→ス(須の右側部分)、世→セ、曽→ソ(曽の上の部分)、多→タ(多の上の部分)、千→チ、川→ツ、天→テ、止→ト(止の右上部分)、奈→ナ(奈の左上部分)、二→ニ 、奴→ヌ(奴の右側部分)、祢→ネ(祢の左側部分)、乃→ノ(乃の左側部分)、八→ハ、比→ヒ(比の右側部分)、不→フ(不の左上部分)、部→ヘ(部の右側部分)、保→ホ(保の右下部分)、万→マ、三→ミ 、牟→ム(牟の上の部分)、女→メ(女の下の部分)、毛→モ、也→ヤ、由→ユ(由の右側部分)、与→ヨ 、良→ラ(良の右上部分)、利→リ(利の右側部分)、流→ル(流の右下部分)、礼→レ(礼の右側部分)、呂→ロ(呂の上の部分)、和→ワ(和の右上部分)、乎→ヲ、尓→ン。
この説明はなるほどと思える。しかし事はそう簡単ではない、必ずしもそうではないのではなかろうか。漢字崩し由来もあろうが、神代文字崩し由来もあり得るのではなかろうか。これについて「ひらがな考」で検証している。即ち、ひらがなカタカナの由来は漢字のみならず神代文字の線からも窺うべきではなかろうかと云うことになる。これも「れんだいこの気づき」の一つとして加えておく。
これを実証する為には神代文字の同一規格に基づくフォント化により対照させてみる必要がある。今はこれができていないので前に進まない。技術的にこれを為し得る者にして、れんだいこのこの指摘に膝を叩いてくれる者にして、著作権など云わぬ者が、これを為して公開してくれることを願う。
この問題が何ゆえ重要なのか。それは、古代はインド、中国文明の恵沢を、近現代は西欧文明の恵沢を受けているとして、それだけならまだしも、それ故にそれ以前の日本にはまともな知見なぞなかったかのように悪乗りして説く歴史観が学説化しているからである。そんなことはない、日本語の言語史を見れば明らかなように、我らの父母祖は、古代に於ける中国文明を受容するに当り、自生的な日本文明をもって摂取咀嚼している。
これに比せば、近現代日本は、西欧文明受容に当り父母祖のような能力を発揮しないままに今日まで経過しているように思われる。それは、インド、中国文明に対しては親和できたが、西欧文明とは親和できにくいことを証している。これも精緻に見れば、西欧文明のうちの西欧各国の在地的なものとは親和でき、国際ユダ屋ワールド的なものとは親和できにくく、むしろ親和できないまま押し付けられ強制的に受容させられつつあることが分かる。
そういう見立てなしに西欧文明を丸ごと是として、日本文明を排斥し、そういう態度をもって先進国文明国一等国云々する者を外国被れと云う。この外国被れがことさらに愛国愛民族ぶり、首相となるや靖国神社公式参詣を演出する。靖国神社に祀られている英霊は怒髪天であろうが、事務局側は時の権力と親和するのを常としており首相公式参拝を誉れにしているようである。これはお笑いであり、つまり首相の靖国神社公式参拝はお笑い仲間の合作行事と云うことになる。
もとへ。ひらがなカタカナの神代文字由来説は、そういう外国被れ派の漢字崩し説との学問的な戦いである。真相は、漢字と神代文字との芸術的なアンサンブルとして生み出されたものであろうが、外国被れ派は漢字崩し説しか認めない、神代文字そのものを否定するのだから神代文字由来説などあり得る訳がないとする。そういう頑なな論を張る。何とならば何事も国際ユダ屋側に有利な方向にテキスト化されるからである。これが学問となり、鵜呑みできた成績の良い順に出世コースが敷かれている。しかして、その優等生が政財官学報司警軍の上層部を占める度合いに応じて日本が劣化させられる。目下の日本が丁度この状態にある。これを崩すためには根本的なところからの組み替えなしにはできまい。ひらがなカタカナの神代文字由来説はこういう風に話しが広がる。興味深いことである。
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